← 研究成果一覧に戻る

第3のムツを発見!

Mitochondrial DNA Part A 2018年5月5日
糸井 史朗 准教授 増殖環境学研究室

研究成果のポイント

  • 耳石重量とmtDNA解析によりムツ属の未記載種を検出
  • ムツとクロムツに加えて第3の系統が存在することを示した
  • 日本近海のムツ属魚類の種組成の見直しにつながる成果

研究の背景

日本列島周辺海域のムツ属魚類は、長らくムツとクロムツの2種が知られていました。しかし、九州南部から沖縄北方の海域で漁獲された個体群の中に、耳石形質の異なる群が見つかり、隠れた種の存在が疑われていました。

研究成果

九州南部から沖縄北方にかけて漁獲されたムツ属魚類を調べたところ、耳石重量/体長比の異なる2群が検出されました。mtDNA配列を解析した結果、ムツとクロムツとは別に、両種と明確に異なる未記載種の存在が確認されました。

この未記載種は主に体長55 cm以上の大型個体に含まれており、日本近海のムツ属魚類の種組成の再検討が必要であることが示されました。

ムツ属魚類のPCR-RFLPパターン

図1: ムツ属魚類3種におけるPCR-RFLPパターン。未記載種を含む群の識別に利用された。

日本近海ムツ属魚類の系統関係

図2: 日本近海のムツ属魚類と未記載種の関係を示す模式図。ムツとクロムツに加え、第3の系統の存在が示された。

論文情報

項目 内容
論文タイトル Species composition of the genus Scombrops (Teleostei, Scombropidae) in the waters around the Japanese Archipelago: detection of a cryptic species
著者 Shiro Itoi, Yukako Mochizuki, Minori Tanaka, Hikaru Oyama, Tadasuke Tsunashima, Riko Yamada, Hirotoshi Shishido, Yasuji Masuda, Shizuko Nakai, Noriyuki Takai, Hideto Fukushima, Koko Abe, Takahito Kojima, Haruo Sugita
掲載誌 Mitochondrial DNA Part A 29(8), 1293-1300
発表日 2018年2月28日
DOI 10.1080/24701394.2018.1445243

お問い合わせ

増殖環境学研究室 糸井 史朗(いとい しろう)

現在の教員プロフィール

研究成果発表当時の肩書・所属と、現在の教員情報は異なる場合があります。