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吸盤亜目ヒラムシProsthiostomum trilineatumに、高濃度のフグ毒が含まれていることを発見

Marine Drugs 2021年1月22日
周防 玲 助手・糸井 史朗 教授 増殖環境学研究室

研究成果のポイント

  • 吸盤亜目ヒラムシ *Prosthiostomum trilineatum* から高濃度のテトロドトキシンと関連化合物を初めて検出した
  • これまで無吸盤亜目に偏ると考えられていたフグ毒保有ヒラムシの分布を大きく広げた
  • ヒラムシ類におけるフグ毒分布と起源を再検討する必要性を示した

研究の背景

フグ毒テトロドトキシン(TTX)は多様な海洋生物から検出されていますが、ヒラムシ類では主に無吸盤亜目ツノヒラムシ属の一部系統に限られると考えられてきました。吸盤亜目ヒラムシでのTTX保有例は知られておらず、ヒラムシ類におけるTTX分布の全体像は未解明でした。

研究成果

神奈川県葉山沿岸で採取した2個体について、28S rRNA遺伝子配列と外部形態から Prosthiostomum trilineatum(ミスジホソヒラムシ)と同定した。LC-MS/MS 分析により、両個体から高濃度のTTXと5,6,11-trideoxyTTXを検出した。

系統解析の結果、TTX保有で知られる無吸盤亜目とは別系統の吸盤亜目ヒラムシであることが確認された。ヒラムシ類におけるTTXの分布は従来の想定より広く、今後は吸盤亜目を含めた広範な調査が必要であることが示された。

葉山沿岸部で採取した吸盤亜目ヒラムシProsthiostomum trilineatum

図1: 葉山沿岸部で採取した吸盤亜目ヒラムシ *Prosthiostomum trilineatum*

28S rRNA遺伝子に基づくヒラムシ類の系統樹

図2: 28S rRNA遺伝子に基づく無吸盤亜目・吸盤亜目ヒラムシ類の系統樹

論文情報

項目 内容
論文タイトル First Detection of Tetrodotoxins in the Cotylean Flatworm Prosthiostomum trilineatum
著者 Rei Suo, Maho Kashitani, Hikaru Oyama, Masaatsu Adachi, Ryota Nakahigashi, Ryo Sakakibara, Toshio Nishikawa, Haruo Sugita, Shiro Itoi
掲載誌 Marine Drugs 19(1), 40
発表日 2021年1月18日
DOI 10.3390/md19010040

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増殖環境学研究室 周防 玲(すおう れい) 糸井 史朗(いとい しろう)

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