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海産二枚貝類のフグ毒による毒化には有毒ツノヒラムシ類の幼生が関与している

Aquatic Toxicology 2021年7月13日
岡部 泰基 M2・糸井 史朗 教授 増殖環境学研究室

研究成果のポイント

  • アカザラガイの中腸腺から高濃度のテトロドトキシンが検出され、毒化原因を追跡した
  • 二枚貝消化管内容物から有毒ツノヒラムシのCOI遺伝子が検出され、幼生の関与が示された
  • ムラサキイガイの飼育実験でも有毒ヒラムシ幼生の吸入による毒化が再現された

研究の背景

近年、海産二枚貝がフグ毒テトロドトキシン(TTX)を保有する事例が世界各地で報告され、国内でも東北地方のホタテガイなどで検出例が出ています。しかし、二枚貝がどのようにTTXを取り込むのかは長く不明でした。

研究成果

東北地方のアカザラガイ、ホタテガイ、ムラサキイガイを調査したところ、アカザラガイでは全個体の中腸腺からTTXが検出された。二枚貝の消化管内容物をDNA解析すると、アカザラガイからのみオオツノヒラムシのCOI遺伝子が検出された。

東北地方の海水からはTTXを保有するオオツノヒラムシ幼生が見つかり、野外での毒化経路が強く示唆された。さらに、飼育下のムラサキイガイにヒラムシ幼生を与えると中腸腺にTTXが蓄積し、二枚貝毒化の実験的再現にも成功した。

論文情報

項目 内容
論文タイトル The role of toxic planocerid flatworm larvae on tetrodotoxin accumulation in marine bivalves
著者 Taiki Okabe, Kohei Yamamoto, Rion Saito, Riku Watanabe, Yoshiki Kaneko, Mutsumi Yanaoka, Seika Furukoshi, Shino Yasukawa, Masaaki Ito, Hikaru Oyama, Rei Suo, Miwa Suzuki, Tomohiro Takatani, Osamu Arakawa, Haruo Sugita, Shiro Itoi
掲載誌 Aquatic Toxicology 238, 105908
発表日 2021年7月6日
DOI 10.1016/j.aquatox.2021.105908

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増殖環境学研究室 糸井 史朗(いとい しろう)

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