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不運動が引き起こす骨格筋の脂質蓄積メカニズムの解明

Journal of Oleo Science 2021年7月20日
木村 圭佑 M2・井上 菜穂子 准教授 生物機能化学研究室

研究成果のポイント

  • ラット廃用性筋萎縮モデルを用いて、筋萎縮時の脂質代謝変化を解析した
  • 不運動によって中性脂質が蓄積し、脂質分解酵素の発現とアラキドン酸代謝が変化した
  • 筋萎縮の予防・回復に向けた脂質代謝制御の重要性を示した

研究の背景

運動不足や長期臥床によって生じる骨格筋萎縮は、高齢者のサルコペニアや代謝異常とも深く関わります。筋萎縮時には筋量の低下だけでなく脂質代謝も変化しますが、どの脂質がどのように蓄積し、どの酵素系が変動するかは十分に分かっていませんでした。

研究成果

6週齢雄ラットの後肢を8日間ギプス固定し、廃用性筋萎縮モデルを作製して骨格筋の脂質動態を解析した。その結果、トリアシルグリセロール、ジアシルグリセロール、ホスファチジルセリン、スフィンゴミエリンが萎縮筋で増加し、特定のアラキドン酸含有脂質も蓄積した。

脂質分解に関わるアディポーストリグリセリドリパーゼの発現低下と、シクロオキシゲナーゼ活性の低下が確認された。これらの成果から、不運動が筋萎縮に伴う脂質蓄積と脂肪酸代謝変化を引き起こすことが示され、回復期の運動や栄養介入の設計に役立つ知見となった。

論文情報

項目 内容
論文タイトル Lipid Dynamics due to Muscle Atrophy Induced by Immobilization
著者 Keisuke Kimura, Mizuki Morisasa, Takafumi Mizushige, Rikuo Karasawa, Chinatsu Kanamaru, Yukihito Kabuyama, Takahiro Hayasaka, Tsukasa Mori, Naoko Goto-Inoue
掲載誌 Journal of Oleo Science 70(7), 937-946
発表日 2021年5月17日
DOI 10.5650/jos.ess21045

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生物機能化学研究室 井上 菜穂子(いのうえ なおこ)

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