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養殖ヒラメに偽オスが存在することを証明した

Marine Biotechnology 2023年8月5日
前川 茉莉 M2・澤山 英太郎 准教授 海洋生物生理学研究室

研究成果のポイント

  • ヒラメはオスよりもメスの方が高成長を示すことから、メスのみを養殖する全雌生産が 求められており、遺伝的性判別技術の開発が急務とされている。
  • 性染色体上の一塩基多型(SNP)を使い遺伝構造を調べると、遺伝的性別を明らかにで きることがわかった。
  • 同SNP を用いて養殖ヒラメの遺伝的雌雄判別を実施し、性転換した偽オス個体(遺伝的 性別=XX、表現型=オス)が存在することを証明した。

研究の背景

ヒラメはオスよりもメスの方が高成長であることから、ヒラメの養殖においては全雌生産 が望まれてきました。ヒラメはXY 遺伝性決定機構を持つことから、これまでに染色体操 作により卵のゲノムを倍化させて全ての個体がXX となる雌性発生二倍体作出技術が開発 されています。

研究成果

ヒラメはオスよりもメスの方が高成長を示すことから、養殖においてはメスのみを生産する全雌生産が強く求められており、そのためには正確な遺伝的性判別技術の開発が急務となっていました。

性染色体上の一塩基多型(SNP)を利用して遺伝構造を解析した結果、このSNPが遺伝的性別を高精度で識別できる指標となることが明らかになりました(図1)。

さらに同SNPを用いて養殖ヒラメの遺伝的雌雄判別を実施したところ、遺伝的性別がXXでありながら表現型上はオスとして発現した「偽オス個体」が実際に存在することを科学的に証明しました。本成果は全雌化養殖の精度向上に直接貢献するものです。

養殖ヒラメ集団のSNP解析による遺伝的構造

図1: 性関連 SNP に基づく養殖ヒラメ集団の遺伝的構造解析

論文情報

項目 内容
論文タイトル Sex-Associated SNP Confirmation of Sex-Reversed Male Farmed Japanese Flounder Paralichthys olivaceus
著者 Mari Maekawa, Emiri Yoshii, Yuri Akase, He Huang, Sota Yoshikawa, Masahiko Matsuda, Yosuke Kuruma, Eitaro Sawayama
掲載誌 Marine Biotechnology 25(5), 718-728
発表日 2023年8月5日(オンライン先行公開)
DOI 10.1007/s10126-023-10235-2

お問い合わせ

海洋生物生理学研究室 澤山 英太郎(さわやま えいたろう)

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