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長期にわたるPITタグシステムを用いたニホンザリガニの移動パターンの解明

Hydrobiologia 2024年4月1日
牧口 祐也 准教授 魚群行動計測学研究室

研究成果のポイント

  • ニホンザリガニの移動パターンが初めて長期的に追跡され、季節性と体サイズ依存性が明 らかになった
  • ニホンザリガニは主に上流に移動し、その移動距離は体サイズに応じて増加した
  • ニホンザリガニの総移動範囲は約69m で、上流方向に最大47.4m、下流方向に21.6m 移動 した

研究の背景

本研究では、絶滅危惧種であるニホンザリガニの効果的な保全のために、その移動パターン と行動圏を理解することを目的とし、パッシブ統合型トランスポンダー(PIT)タグシステ ムを用いて長期的な追跡調査を行った。その結果、ニホンザリガニの移動には体サイズ依存 性と季節性があることが明らかになった。

研究成果

本研究では、PITタグシステムを用いて絶滅危惧種であるニホンザリガニの移動パターンを初めて長期的に追跡しました。その結果、移動には季節性と体サイズ依存性があることが明らかとなりました(図1)。

ニホンザリガニは主に上流方向への移動を示し、その移動距離は体サイズの増加に伴って拡大しました。総移動範囲は約69mで、上流方向に最大47.4m、下流方向に最大21.6m移動することが確認されました。さらに、オス個体では越冬期に下流方向への移動が観察されました。

本成果は、ニホンザリガニの効果的な保全策を立案するうえで重要な基礎知見を提供するものです。生息域の管理や個体群の維持に向けた科学的根拠として活用が期待されます。

PITタグを装着したニホンザリガニ

図1: 頭胸甲部に PIT タグを装着したニホンザリガニ

論文情報

項目 内容
論文タイトル Movement patterns of Japanese crayfish revealed by long-term tracking with a passive integrated transponder tag system
著者 Yuya Makiguchi, Yukiyo Iimura, Katsuya Nakao, Hisaya Nii, Hiroshi Ueda, Mitsuhiro Nagata
掲載誌 Hydrobiologia 851(14), 3389-3401
発表日 2024年3月29日(日本時間)
DOI 10.1007/s10750-024-05503-8

お問い合わせ

魚群行動計測学研究室 牧口 祐也(まきぐち ゆうや)

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