日本人に馴染み深いフグが持つ猛毒「テトロドトキシン」。当研究室では、この毒がどのような生物によって作られ、なぜフグの体に蓄積していくのかという生合成機構や毒化のメカニズム、さらにはフグたちがこの毒をどのように使っているのかを研究しています。また、地球の約7割を占める広大な海には未発見の化学物質(海洋天然物)がたくさん眠っています。私たちは微生物学、生態学、分子生物学、天然物化学などの方法論や実験手法を用いて、未来の医療を支える新たな「薬のタネ」を探し出す研究にも挑んでいます。
主な研究テーマ
フグ毒(TTX)の毒化機構解明(糸井教授)
フグはフグ毒(TTX)をどこから獲得し、何に使うのか。この分かっているようで分かっていない問いに答えるべく、化学分析や分子生物学的手法などを用いて研究を進めています。フグの毒化機構を明らかにし、フグ毒保有生物におけるフグ毒の役割を明らかにすることは、わが国で古くから伝わるフグ食文化に科学的根拠を提供するだけでなく、フグを安全に安心して食べるための公衆衛生面でも重要な情報を提供できます。
海洋天然物の探索研究(周防 専任講師)
海洋環境には、人知を超えた複雑な構造と強力な活性を持つ化学物質(海洋天然物)が数多く眠っています。私たちは、未開拓の海洋資源から新たな「薬のタネ」を発見することを研究の柱としています。天然物化学を基盤としつつ、分子生物学や有機合成化学といった多様なアプローチを融合させることで、未来の創薬に貢献できる研究を展開しています。