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イルカは寒い時期になると代謝を下げて脂肪を貯めしのぐ

General and Comparative Endocrinology 2018年4月13日
鈴木 美和 准教授 海洋生物生理学研究室

研究成果のポイント

  • 気候帯の異なる2施設のバンドウイルカで甲状腺ホルモンと体温を比較
  • 寒冷期には甲状腺ホルモンと体温が低下し代謝抑制が示唆された
  • イルカが脂肪蓄積などで寒さをしのぐ季節適応戦略を示した

研究の背景

水中に生息する鯨類がどのように体温を維持しているのかは古くから関心を集めてきました。本研究では、異なる気候帯で飼育されるバンドウイルカを比較し、代謝に深く関わる甲状腺ホルモンと体温の季節変化を調べました。

研究成果

和歌山県と沖縄県で飼育されるバンドウイルカを2年間通年で追跡し、血中甲状腺ホルモン濃度と体温を比較しました。年間温度差の大きい和歌山では春〜夏にホルモン濃度と体温が上昇し、秋〜冬に低下する明確な季節変動が認められました。

一方、気候が安定している沖縄では同様の変動は見られませんでした。さらに、培養したイルカ細胞に甲状腺ホルモンを添加するとATP産生が増加することも確認されました。これらの結果から、バンドウイルカは寒冷期に代謝を抑制して脂肪を蓄積するという季節適応戦略をとっていることが示唆されました。

論文情報

項目 内容
論文タイトル Seasonal changes in plasma levels of thyroid hormones and the effects of the hormones on cellular ATP content in common bottlenose dolphin
著者 Miwa Suzuki, Kaho Banno, Toshiki Usui, Noriko Funasaka, Takao Segawa, Tetsuo Kirihata, Haruka Kamisako, Keiichi Ueda, Arimune Munakata
掲載誌 General and Comparative Endocrinology 262, 20-26
発表日 2018年6月
DOI 10.1016/j.ygcen.2018.03.008

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海洋生物生理学研究室 鈴木 美和(すずき みわ)

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