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血中低分子代謝物質の網羅解析によりイルカの代謝の特徴をあぶり出す

Scientific Reports 2018年8月13日
鈴木 美和 准教授 海洋生物生理学研究室

研究成果のポイント

  • バンドウイルカ血漿のメタボロームを網羅解析しイヌと比較
  • イルカでは骨格筋代謝や脂質利用への依存の高さが示唆された
  • 海生哺乳類特有の代謝特性を低分子代謝物から可視化した

研究の背景

海生哺乳類であるイルカは、陸上哺乳類とは異なる代謝戦略で海中生活に適応していると考えられます。しかし、その特徴を低分子代謝物の網羅解析で整理した例は多くありませんでした。本研究では、バンドウイルカの血漿メタボロームをイヌと比較し、代謝の特徴を明らかにしました。

研究成果

雌のバンドウイルカ3頭とビーグル犬の血漿を用い、LC-TOFMSCE-TOFMSで低分子代謝物を網羅的に解析しました。その結果、イルカでは257個、イヌでは227個の代謝物が検出され、両群で多くの分子の存在量が有意に異なることが分かりました。

特にイルカでは骨格筋代謝カテコールアミン利用が相対的に活発で、脂質利用への依存度が高いことが示唆されました。これらの知見は、海生哺乳類特有の代謝特性を低分子代謝物から可視化した成果として注目されます。

バンドウイルカとビーグル犬の代謝物ヒートマップ

図: バンドウイルカおよびビーグル犬の血中低分子代謝物質のヒートマップ。両群で代謝物プロファイルが大きく異なる。

論文情報

項目 内容
論文タイトル Plasma metabolomic analysis in mature female common bottlenose dolphins: profiling the characteristics of metabolites after overnight fasting by comparison with data in beagle dogs
著者 Miwa Suzuki, Motoi Yoshioka, Yoshito Ohno, Yuichiro Akune
掲載誌 Scientific Reports 8, 12030
発表日 2018年8月13日
DOI 10.1038/s41598-018-30563-x

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海洋生物生理学研究室 鈴木 美和(すずき みわ)

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