研究の背景
バンドウイルカの健康管理では、餌や飼育方法が体調に及ぼす影響を把握することが重要です。本研究では、異なる飼育環境にある複数施設のイルカを対象に、腸内細菌叢の構成がどのように変化するかを調べました。
研究成果
国内3施設・計16頭のバンドウイルカ糞便を対象に、16S rRNA領域のメタゲノム解析を実施しました。その結果、主要な細菌門は施設間で共通していた一方、優占する細菌群や上位細菌科の構成は施設ごとに大きく異なっていることが分かりました。
餌魚の種類や数、洋上生け簀と殺菌プールの違いなど飼育環境の差異が腸内菌叢の構成に影響することが示唆されました。これらの知見は、今後のイルカの健康管理指標として活用できる可能性を示しています。

図1:各飼育施設のバンドウイルカの腸内細菌叢組成(門レベル)

図 2.各飼育施設のバンドウイルカ菌叢のnMDS polts 解析(●:海洋博公園,■:新江ノ島水族館,▲:つくみイルカ島)
論文情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 論文タイトル | Comparison of the gut microbiota of captive common bottlenose dolphins Tursiops truncatus in three aquaria |
| 著者 | Akihiko Suzuki, Takao Segawa, Syusaku Sawa, Chika Nishitani, Keiichi Ueda, Takuya Itou, Kiyoshi Asahina, Miwa Suzuki |
| 掲載誌 | Journal of Applied Microbiology 126(1), 31-39 |
| 発表日 | 2019年1月1日 |
| DOI | 10.1111/jam.14109 |
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海洋生物生理学研究室 鈴木 美和(すずき みわ)