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高濃度アスコルビン酸を経口投与したヒラメ皮膚粘液中で増加する免疫因子を特定

Fish & Shellfish Immunology 2021年4月28日
森 美里 D3・間野 伸宏 准教授 水圏生物病理学研究室

研究成果のポイント

  • 高濃度アスコルビン酸の経口投与によりヒラメ皮膚粘液中で増加する免疫関連タンパク質を特定した
  • 皮膚組織では抗菌活性が報告されるヘモグロビンβの発現上昇が確認された
  • 魚類粘膜免疫を活性化する飼料設計や健康評価マーカー開発につながる成果である

研究の背景

魚類の皮膚粘液は、病原体の侵入を防ぐ重要な自然免疫の最前線です。アスコルビン酸(ビタミンC)は免疫賦活剤として利用されていますが、皮膚粘液中でどのような分子が増加し、どの細胞で発現しているのかは十分に分かっていませんでした。

研究成果

高濃度アスコルビン酸を添加した飼料をヒラメに投与し、皮膚粘液のプロテオーム解析を行った。対照区と比較して、抗菌能や細菌結合能を持つ6種類の免疫因子が増加していた。

その中でもヘモグロビンβは皮膚組織で明瞭な発現上昇を示し、in situ hybridization により表皮・真皮の複数細胞で発現していることが確認された。皮膚粘液中の免疫因子増加により、アスコルビン酸が魚類粘膜組織の自然免疫機構を高めることが示された。

対照区およびアスコルビン酸投与区のヒラメ皮膚粘液プロテオーム解析結果

図1: 対照区(A)およびAsA区(B)のヒラメ皮膚粘液のプロテオーム解析結果

対照区およびアスコルビン酸投与区のヒラメ皮膚組織ISH結果

図2: 対照区およびAsA区のヒラメ皮膚組織のISH結果 青い呈色はHbβ発現細胞を示す

論文情報

項目 内容
論文タイトル Enhancement of immune proteins expression in skin mucus of Japanese flounder Paralichthys olivaceus upon feeding a diet supplemented with high concentration of ascorbic acid
著者 Misato Mori, Tasuku Ito, Ryota Washio, Yasuhiro Shibasaki, Aki Namba, Takeshi Yabu, Dai Iwazaki, Noriko Wada, Hirosi Anzai, Hajime Shiba, Teruyuki Nakanishi, Nobuhiro Mano
掲載誌 Fish & Shellfish Immunology 114, 20-27
発表日 2021年4月20日
DOI 10.1016/j.fsi.2021.04.009

お問い合わせ

水圏生物病理学研究室 間野 伸宏(まの のぶひろ)

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