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アカエイ子宮乳の成分分析と妊娠段階に伴うその変化

Journal of Fish Biology 2021年8月14日
喜納 泰斗 D3・鈴木 美和 教授 海洋生物生理学研究室

研究成果のポイント

  • アカエイ子宮乳の粗成分、タンパク質、脂肪酸組成を妊娠段階ごとに解析した
  • 妊娠中期の子宮乳は特に濃くなり、急成長する胎仔を支える栄養と機能性物質が豊富だった
  • 子宮乳が胎仔の成長、呼吸補助、抗菌防御に関わる可能性を示した

研究の背景

胎生板鰓類の一部は、子宮内で乳様物質を分泌し、胎仔に与える「子宮乳型」の繁殖様式を持っています。子宮乳は胎仔の急成長を支えると考えられてきましたが、その成分や機能、妊娠段階に伴う変化はほとんど分かっていませんでした。

研究成果

神奈川県藤沢市沿岸で採取した妊娠アカエイから、初期・中期・後期それぞれの子宮乳を回収し、粗成分、タンパク質、脂肪酸を比較した。子宮乳は妊娠初期に薄く、中期に最も濃くなり、タンパク質と脂質が大きく増加した。

全妊娠期を通じて、抗菌や鉄輸送に関わるタンパク質が検出され、胎仔の健康維持や呼吸補助への関与が示唆された。卵黄には乏しい脂肪酸や、軟骨形成・成長に関わるタンパク質も見つかり、子宮乳が胎仔の急成長を支えることが示された。

アカエイにおける胎仔の形態を用いた妊娠段階の決定

図1: アカエイにおける胎仔の形態を用いた妊娠段階の決定

妊娠段階に伴うアカエイ子宮乳の性状の変化

図2: 妊娠段階に伴うアカエイ子宮乳の性状の変化

論文情報

項目 内容
論文タイトル Composition of uterine milk and its changes with gestational period in red stingrays (Hemitrygon akajei)
著者 Taito Kina, Tetsuya Masuda, Kiyoshi Asahina, Miwa Suzuki
掲載誌 Journal of Fish Biology 99(1), 240-252
発表日 2021年4月16日
DOI 10.1111/jfb.14716

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海洋生物生理学研究室 鈴木 美和(すずき みわ)

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