研究の背景
サンゴの黒帯病(Black Band Disease: BBD)はサンゴ礁生態系に深刻な被害を与える代表的な病害ですが、病原性を左右する微生物群集の仕組みは十分に解明されていませんでした。
記事の内容
黒帯病を形成する微生物マットの組成と局在パターンを詳細に解析した結果、これらが病原性の違いを説明できることが示されました。病原性の高いBBDと低いBBDでは微生物群集の種組成と空間的な配置が異なっており、特定の微生物の関与が病状の進行に影響していると考えられます。
本研究は和田直久氏、間野伸宏准教授、および台湾中央研究院との共同研究として実施・発表されました。サンゴの病害研究において、微生物マット構造と病原性を結びつける新たな視点を提供したことで、JST Science Portal Asia Pacificでも取り上げられ、国際的に注目される成果となりました。
論文情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 論文タイトル | Microbial mat compositions and localization patterns explain the virulence of black band disease in corals |
| 著者 | Naohisa Wada, Akira Iguchi, Yuta Urabe, Yuki Yoshioka, Natsumi Abe, Kazuki Takase, Shuji Hayashi, Saeko Kawanabe, Yui Sato, Sen-Lin Tang, Nobuhiro Mano |
| 掲載誌 | npj Biofilms and Microbiomes 9(1), 15 |
| 発表日 | 2023年4月4日 |
| DOI | 10.1038/s41522-023-00381-9 |
お問い合わせ
水圏生物病理学研究室 間野 伸宏(まの のぶひろ)