研究の背景
食う食われるの関係は生物進化のドライビングフォースの一つである。一般に捕食者-被捕 食者相互作用の長い歴史の中で生物進化の応答は形成されて行くと考えられている。
研究成果
- エゾサンショウウオ幼生を新規捕食者として暴露したネッタイツメガエル幼生は、明確な尾部伸長を示さず、短時間で各部位が伸縮する非線形な形態変化を示した。
- 主成分分析により、24時間という短時間の暴露でもコントロール群とは異なる形態変化が生じることが確認された。
- 捕食者暴露6時間後には、脳内でフリーラジカルとスーパーオキシドジスムターゼの増加、糖代謝関連酵素の変動が見られ、代謝系の再編が示唆された。
- 脳内ヘモグロビンの集積や神経細胞新生の増加予測から、ネッタイツメガエル幼生は外部形態の変化よりも脳機能の調整によって捕食ストレスに適応している可能性が示された。
論文情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 論文タイトル | Novel predator-induced phenotypic plasticity by hemoglobin and physiological changes in the brain of Xenopus tropicalis |
| 著者 | Tsukasa Mori, Kazumasa Machida, Yuki Kudou, Masaya Kimishima, Kaito Sassa, Naoko Goto-Inoue, Ryuhei Minei, Atsushi Ogura, Yui Kobayashi, Kentaro Kamiya, Daiki Nakaya, Naoyuki Yamamoto, Akihiko Kashiwagi, Keiko Kashiwagi |
| 掲載誌 | Frontiers in Physiology 14, 1178869 |
| 発表日 | 2023年6月6日 |
| DOI | 10.3389/fphys.2023.1178869 |
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生物機能化学研究室 森 司(もり つかさ)