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サケ稚魚がコスパよく泳ぐには? ―水温と体サイズに応じた遊泳能力の変化―

Canadian Journal of Fisheries and Aquatic Sciences 2024年10月3日
阿部 貴晃 学振PD 魚群行動計測学研究室

研究成果のポイント

  • サケ稚魚の遊泳効率は水温と体サイズに強く依存し、13℃以下で効率よく泳げることを示した
  • 体サイズの増加に伴って臨界遊泳速度が上昇し、北上回遊を支える生理特性が明らかになった
  • 呼吸代謝実験により、回遊初期の生残や分布を考えるうえで重要な基礎知見を与えた

研究の背景

サケ稚魚は川から海へ降りた後、沿岸を北上しながら成長しますが、その移動を支える遊泳能力が水温や体サイズとどのように関係するかは十分に分かっていませんでした。

研究成果

本研究では、呼吸代謝実験により、サケ稚魚の遊泳効率が水温と体サイズに強く依存することを示しました。特に13℃以下の低水温条件で効率よく泳げることが明らかとなりました。

また、体サイズの増加に伴って臨界遊泳速度が上昇することが確認されました。サケ稚魚は成長に応じてより高い遊泳能力を獲得し、北上回遊を支える生理特性が段階的に発達していくことが示されました。

本成果は、回遊初期のサケ稚魚の生残や分布を理解するうえで重要な基礎知見を与えるものです。今後、海水温の変化がサケの回遊行動や資源量に与える影響を予測するうえでも有用な情報となります。

論文情報

項目 内容
論文タイトル Body size- and temperature-related metabolic traits of juvenile chum salmon during northward migration
著者 Yuki Iino, Takaaki K. Abe, Yuichi Shimizu, Tsuyoshi Nagasaka, Takashi Kitagawa
掲載誌 Canadian Journal of Fisheries and Aquatic Sciences 81(11), 1514-1527
発表日 2024年9月27日
DOI 10.1139/cjfas-2023-0334

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魚群行動計測学研究室 阿部 貴晃(あべ たかあき)